そもそも小売店などのPOSデータは、レジなどで注文を取ったときに記録されるデータです。このデータは「購買データ」として売買されています。データを持っていないメーカーなどの他の企業が購入すれば、営業やマーケティングに活用できるのです。
購買データには外部の調査機関が提供している有料のものとインターネットで広く公開されているオープンデータがあり、オープンデータは無料で入手することができます。
有料・無料のデータの大きな違いは、閲覧できるデータの範囲です。無料で公開されているデータはいつでも取得できますが、データの粒度が決まっているため、企業によっては手に入れたい分析結果とはそぐわない可能性があるでしょう。
一方、有料データは無料のデータよりも細かい分析を抽出できるようになっています。
有料で購入したデータのほうが閲覧範囲が広く、売上動向やマーケティング分析に合わせてセグメントできるようになっています。
自社商品の顧客層について分析したい、業界全体を把握したいなど、営業やマーケティングに明確な目的があるのであれば、詳細な分析結果を得られる有料データのほうがおすすめです。
購買データに限ったことではありませんが、データ分析を行う前には必ず目的を明確にしましょう。一見、自社に関係のありそうなデータをひと通り揃えてから考察することもできますが、その方法ですとデータの振り分けや精査に時間がかかってしまいます。
データを使って知りたい項目をリストアップして、必要なものを優先的に探すようにしてください。
目的に合ったデータが明確になったら、まずは自社ですでにデータがあるかを確認します。会社で保有していない必要なデータがあれば、まずは無料で公開されているオープンデータを確認し、取得できるものは無料で済ませましょう。その後、不足しているデータだけを有料で購入するようにしてください。
やみくもにデータを購入するのではなく、不要なコストをかけず、自社に適した分析ができるデータのみを有料で揃えるようにしましょう。