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ヒットの道筋が見える!

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酒類のデータ分析

どんな分析手法がある?

多変量解析

多変量解析はあらかじめ様々な情報や要素を変数としてピックアップし、それらを多角的に検討することで、売上変化の要因や商品の販売量の特徴など新たな発見を目指していくデータ分析の手法です。

多変量解析を利用することで、これまでに見落としていたチャンスや売上低迷の理由などに気づければ、事業戦略や商品開発のヒントを得られます。

バスケット分析

バスケット分析は、消費者が持つ買い物かご(バスケット)の中身を分析することで、消費者ごとの購買傾向や顧客の間で共通する購買動機を発見し、さらに関連購買行動の分析や人気商品の検証を行っていくデータ解析の方法です。バスケット分析が普及したきっかけはアメリカにおける「おむつ・ビール」の関連購買といわれています。

お酒の種類

醸造酒

醸造酒とは、原料に含まれている糖や炭水化物などが酵母菌によってアルコール発酵されることで生産されるお酒を指します。例えばブドウを原料としたワインや、麦芽を原料としたビール、お米を原料とした日本酒などのお酒は全て醸造酒として分類されます。

醸造酒の歴史は非常に古く、また原料だけでなく使用される酵母菌の種類によっても性質が変わり、日本国内はもちろん世界各国で様々な醸造酒が生産されています。

蒸留酒

蒸留とは液体に熱を与えて気化させ、それを冷やして再び液体へ戻す方法で、沸点の異なる成分を分離・濃縮する操作です。この蒸留の工程を経て生産されるお酒が蒸留酒です。蒸留酒の原料としては醸造酒や醸造酒の副産物といったアルコール含有飲料が使用されていて、例えばワインを蒸溜して作られるブランデーや、穀類から製造した醸造酒を蒸溜して造られるウイスキー、その他にも様々な穀類を原料として製造される焼酎などの蒸留酒が一般に市販されています。

なお単式蒸留機や連続式蒸留機といった製造プロセスによってさらに細分化されます。

混成酒

混成酒とは、醸造酒や蒸留酒を混ぜ合わせたり、既存の醸造酒や蒸留酒へ糖類や香味料といったものを添加して製造されたりするお酒の総称です。なお酒税法においては飲用目的でなく調味料として使われるみりんも混成酒に該当します。

その他、個人が家庭で焼酎やスピリッツなどのお酒に梅やハーブ、果物などをつけ込んで作られる梅酒やリキュール、果実酒といったものも混成酒となります。

酒類の市場動向

2020年10月に酒税法が改正され、ビールやワイン、第3のビールといったアルコール飲料商品について全国的に消費量の変化が生まれました。加えて、2019年末から徐々に始まって世界的に拡大したコロナ禍で日本国内のレストランや居酒屋といった飲食店は深刻な打撃を受け、酒税法改正も相まってワインや第3のビールの消費量が減少傾向が続いていました。反面、酒税が引き下げられたビールに関しては、外飲みでなく宅飲み(家飲み)が流行ったこともあって売上が増加傾向にあり、またウイスキーなどアルコール度数の高いお酒にチャレンジする人も増えているようです。

また、コロナ禍で飲み会や宴会が制限された影響は飲食店の営業規制などが解除された後も残っていて、特にノンアルコール商品や低アルコール商品といったお酒を苦手とする人をターゲットにした商品開発も続いています。

※参照元:日経ビジネス|もはや酒飲みは少数派 アサヒビールが10年仕事で挑む「スマドリ」(https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00314/062700028/?P=3

※参照元:第一生命経済研究所|コロナ禍における「酒」の動向(https://www.dlri.co.jp/report/macro/182258.html

食品値上げ・増税の影響は?

酒類の価格に関与する問題は酒税法の改正だけでなく、令和元年の消費税率10%への引き上げや近年の物価高騰も大きく影響しています。特に消費増税においては食品に軽減税率(8%)が適用された一方、酒類は軽減税率の対象外になったことも重要です。加えてロシアとウクライナ情勢による小麦価格の高騰はビール業界にも打撃を与えました。

賃金上昇率が物価上昇率に追いつかず食品価格の増大も社会的課題となっていて、味や価格、アルコール度数など消費者によって購入動機やニーズが多様化しています。

※参照元:NHK|小麦の国際価格上昇 クラフトビール工場も先行き懸念 茨城(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220314/k10013530351000.html

シーンによる購入ニーズの違い

コンビニ

日常的に酒類を購入する場所として、コンビニは人気の場所といえるでしょう。コンビニでは定番の缶ビールや缶チューハイが冷やされた状態で販売されており、日替わりで商品やおつまみを選べ、購入してすぐに飲めるという手軽さは強みです。反面、ビールをケースで購入したいといったユーザーは別のお店でお酒を購入するでしょう。

スーパー

スーパーやドラッグストアといった小売店では、コンビニよりも比較的低価格で酒類が販売されていて、またビールのケース売りといったまとめ買いのニーズにも対応しています。日常的に食品や生活用品を購入する場所としてスーパーは利用されており、その日に飲むお酒でなく、自宅に買い置きするといった目的でお酒を購入する人が多くいます。

酒屋(専門店)

酒屋や輸入食品の専門店などでは、コンビニやスーパーではあまり売られていないような輸入ワインやクラフトビール、高級な日本酒、珍しいリキュールといった酒類を購入することができます。お酒好きの人や少し普段とは気分を変えて飲酒を楽しみたいといった人にとって専門的な酒屋は強い味方と言えるでしょう。

ドラッグストア

ドラッグストアでもコンビニやスーパーのようにお酒が販売されており、日常的な買い物の一環としてドラッグストアでアルコール飲料を購入する人は少なくありません。またドラッグストアは通常の飲料を含めてお酒がコンビニよりも割安価格で販売されていることも多く、まとめ買いなどはドラッグストアでするといった人もいます。

ディスカウントストア

様々な日用品や食品を取り扱うディスカウントストアでは、コンビニやスーパーで販売されているようなお酒の他にも、海外から輸入されたお酒など珍しいアルコール飲料が販売されていることも少なくありません。

商品の種類や希少性は専門店や通販に劣りますが、費用を抑えて珍しいお酒を買いたいといったニーズに応えてくれる可能性があります。

通販

コロナ禍で飲食店や居酒屋での外飲みが難しくなった一方、ECサイトを活用したネット通販が幅広い分野で普及し、酒類に関してもネットのお取り寄せグルメとして色々な商品を楽しめる機会が増えました。また自宅に家庭用ビールサーバを設置し、定期的にビールなどが宅配されてくるサブスク方式の酒類通販も人気が高まっています。

データ分析の活用事例

旭酒造(酒メーカー)

山口県にある旭酒造は、国内外でファンを獲得する日本酒「獺祭」を製造する酒造メーカーです。しかし現在では幻の日本酒とも呼ばれる獺祭ですが、1990年の発売当初は売れ行きが悪く、杜氏と蔵人の退職といったトラブルにも見舞われました。そこで旭酒造はデータ分析を活用した科学的製造による日本酒製造の内製化を図り、結果的に現在の地位を確立しました。

※参照元:ドコモビジネス|「幻の日本酒」が安定供給できた裏にデータ活用あり(https://www.ntt.com/bizon/sake-data-utilization.html

サッポロビール(酒メーカー)

サッポロビールが2021年8月に新発売したアルコール飲料は、現代の若年層のニーズに合わせて「低アルコール・無糖」というコンセプトで開発され、気軽に飲める炭酸水テイストのお酒として誕生しました。開発のきっかけは同社のマーケティング本部が主導した市場調査や国際的なトレンド分析の結果であり、同社の商品企画の新機軸となっています。

※参照元:日経クロストレンド|サッポロが炭酸水テイストアルコール 「軽く酔いたい」若者狙い(https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/watch/00013/01544/

ヒット商品で売上拡大を目指す!
コンビニへ商品を卸す
NB食品メーカー

IDレシートBIツール
フェリカネットワークス
「IDレシートBIツール」公式サイト画面キャプチャ
引用元HP:「IDレシートBIツール」
公式サイト(https://receiptreward.jp/solution/)
おすすめの理由
  • 大手コンビニ3社(セブンイレブン/21,592店舗、ファミリーマート/16,259店舗、ローソン/14,643店舗)の顧客データを分析し、売れ筋商品や不人気商品を特定。人気商品の特徴を基に、新商品の開発や既存商品の改良を実施できる。
  • JANコードのない商品の分析ができるため、主要外食400チェーンのデータも網羅。それにより、消費者の嗜好とトレンドを取り入れた商品開発を検討できる

分析データの活用例を見る

商品改良や適切な売値で利益UP!
スーパーへ商品を卸す
PB食品メーカー

real shopper SM
ショッパーインサイト
「real shopper SM」公式サイト画面キャプチャ
引用元:「real shopper SM」
公式サイト(https://shopperinsight.co.jp/service/)
おすすめの理由
  • 複数のスーパーの生鮮食品や惣菜を含むID-POSデータを横断的に確認し、地域ごとに異なる消費者のニーズを把握。嗜好や購買パターンを理解し、商品改良につなげられる
  • 自社ブランドの値引き額、値引き率での売上変化や購入者の質を分析し、適切な価格を探索できる。それによって売上と利益を最大化。

分析データの活用例を見る

継続顧客の割合を増やす商品開発!
ドラッグストアへ商品を卸す
化粧品メーカー

SOO Dashboard
Segment of One & Only
「SOO Dashboard」公式サイト画面キャプチャ
引用元:SOO Dashboard
公式サイト(https://www.segone.jp/soo-dashboard)
おすすめの理由
  • 1,300店舗のドラッグストアの購買データから、ブランド構造分析でブランドの新規購入、継続購入、離反の割合を確認でき、継続顧客を増やすための戦略を立案できる。
  • ドラッグストアに特化したID-POSデータ分析。年齢、性別、購買頻度別の売上データから顧客セグメントごとの嗜好を把握できる。

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※セブンイレブンの店舗数(国内):2024年7月末時点
※ファミリーパートの店舗数(国内):2024年7月末時点
※ローソンの店舗数(国内):2024年2月末時点

レシートを活用した購買行動データ分析とは?