データドリブンとは、データに基づいて判断やアクションをすることです。データドリブンのドリブン(Driven)は直訳すると「起点」という意味ですので、データドリブンは日本語でデータ志向やデータ重視という意味合いを持っています。
ビジネスで何かを決めるとき、感覚だけで決定するよりも、データを分析した上で意思決定したほうが失敗のリスクを回避できます。
コンビニのデータドリブンで使われるデータはさまざまで、代表的なデータとして売上や顧客データ、Web解析が挙げられます。
ビッグデータやデジタルマーケティング技術が発達し、蓄積されたデータや得られたデータを使って様々な方向や視点から分析ができるようになりました。
これまでのビジネスでは経験則や仮説に基づいた判断が主流でしたが、顧客の行動が多様化している現代では、従来の方法が最善策とは限りません。消費者の購買行動に無数の選択肢がある今では、データなくしてどのアクションを選択すべきか、費用対効果を計るかが難しくなってきているのです。
可視化したデータをもとに分析することによって、より適切で費用対効果の高いアクションをとれるようになります。
これまでの経験や感覚ではなく、データ(数値)で過去を比較し、それに基づいた意思決定ができます。仮説を立ててPDCAを回し続ければ、今後、より精度の高い意思決定を行うことも可能です。
数値に基づいた適切な判断は売上拡大や利益率の改善に繋がることから、多くの企業がデータドリブンを取り入れています。
数値を可視化することで、これまで発見できなかった課題やボトルネックが見えてきます。「何となく」課題を感じるのではなく、客観的な数値として課題が見えてきますので、適切な改善策を講じられるようになるでしょう。業務改善や効率化に繋がります。
顧客一人ひとりの行動履歴から、購買パターンを把握できるようになります。取得するデータによっては、顧客が抱えている課題やどんなことに興味を持っているか、などの趣味嗜好まで把握でき、ターゲティングの精度を高められます。
さらに、顧客に紐づくデータがあれば一人ひとりに効果的なメッセージを送る、広告を打つ、といった施策ができるようになります。
ローソンは、店舗内にカメラとマイクを設置して顧客データを収集し、AIが行動分析から仮説を立てて有効な施策をアドバイスする「店舗運営支援AI」を実施しています。
顧客が入店してから会計、退店するまでに店舗のどの棚で立ち止まり、どの商品に手を伸ばしたか、実際に何を購入したかなどをカメラで記録してデータとして蓄積するもので、顧客の行動データを使って個店の施策改善に活かす取り組みです。
これらデータにより、店内動線や商品棚の見せ方、レジ待ち時間などをすぐに改善でき、店舗の売上アップにつなげています。
セブンイレブンは、「セブン CENTRAL」という独自のデータ収集・分析基盤を構築し、さまざまなデータをクラウド上で一元的に管理しています。
これまでのPOSデータをはじめ、本部の基幹システムや顧客管理システムもひとまとめに管理することで、データドリブンに取り組みやすい環境を整備し、グループのあらゆる情報を一つのデバイスで確認できるようにしました。
店舗運営にまつわる情報をデータ化したプラットフォームでは、フランチャイズ店舗オーナー向けの支援を行うなど、全国の加盟店支援にも繋げています。
データドリブンは、収集したデータを分析してビジネスにどう活かすかを検討するものです。
データドリブン戦略を上手く進めるためには、事前のデータ収集・分析が重要です。より高精度なデータを活用するためにも、自社に適した購買データやツールを活用して戦略を考えましょう。