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冷凍食品のデータ分析

どんな分析手法がある?

比較分析

比較分析とは文字通り、異なる2つのサンプルを比較することで、共通点の有無を見つけたり違いを収集して比較したりする分析手法です。

例えば冷凍食品として販売されている2つの商品を比較して、それぞれの売上を確認したり購入者の客層をチェックしたりすることで、消費者のニーズや購買欲などを分析していくことができます。

比較分析では同じテーマやサンプルでも着目点を変えることで色々なデータを得ることができます。

クラスター分析

クラスター分析とは、何かしらのテーマによってグルーピングされた個々のデータ集団を「クラスター」として、それぞれのクラスターを比較することで共通点を見つけたり、クラスターごとの特性を検証したりする分析手法です。

例えば異なる冷凍食品について購入者をグルーピングし、それぞれのクラスターに含まれている客層の差や購入されやすいタイミングなどを考えることができます。

冷凍食品の種類

無加熱摂取冷凍食品

無加熱摂取冷凍食品とは、消費者が飲食に際して加熱を必要としない冷凍食品です。例えば、そもそも加熱が不要な食材を冷凍加工して製造した冷凍食品であったり、調理加工を施した後に凍結させて、解凍するだけですぐに食べられたりする冷凍食品が該当します。

無加熱摂取冷凍食品には様々なものがありますが、例えば冷凍保存されているケーキやゼリーなどが挙げられます。

生食用冷凍鮮魚介類

生食用冷凍鮮魚介類とは、例えばマグロの切り身やむき身にしたサラダ用のエビなどのように、生食を前提として凍結されている魚介類であり、またそのような冷凍食品です。

生食用冷凍鮮魚介類はあくまでも生食用の魚介類が凍結されているものであり、例えばむき身のエビや貝類などでも飲食前に加熱が必要になるものは該当しません。

加熱後摂取冷凍食品(凍結前未加熱)

加熱後摂取冷凍食品(凍結前未加熱)は飲食前に加熱・調理を必要とする冷凍食品の中でも、特に凍結前に加熱調理が施されていない冷凍食品です。

例えば冷凍のパイシートのように、オーブンで焼くことを前提として生地を凍結されている冷凍食品は加熱後摂取冷凍食品(凍結前未加熱)に該当するでしょう。

加熱後摂取冷凍食品(凍結前未加熱)は加熱調理をしなければ食べることができない食品であり、解凍しただけで飲食すると食中毒などのリスクがあります。

加熱後摂取冷凍食品(凍結前加熱済)

加熱後摂取冷凍食品(凍結前加熱済)は冷凍食品として様々な種類が開発されているものであり、凍結前に一定段階まで加熱調理され、さらに飲食時に加熱することを前提としている冷凍食品です。

例えば冷凍の唐揚げやコロッケなど、凍結前に一度衣を油で揚げる工程がなされており、飲食前に再び油で揚げるといった加熱調理が必要なものは加熱後摂取冷凍食品(凍結前加熱済)として考えることができるでしょう。

なお、凍結前に加熱済みであっても加熱後摂取冷凍食品を解凍しただけで食べることはできません。

冷凍食品の市場動向

物価の高騰や実質賃金の低下などにより、エンゲル係数の高まりが各家庭の家計に影響を与えている現代においては、外食よりも食費を抑えられる家食を優先している人も少なくありません。またコロナ禍によって外食習慣がなくなり、家食がメインになった人もいます。

また仕事や育児に追われて家事の時間も取りにくい現代人にとっては、調理時間を短縮して外食よりもコストを抑えられる冷凍食品は身近な食材になっています。

実際、株式会社クロス・マーケティングが全国の20~69歳の男女を対象に実施した「冷凍食品に関する調査(2023年)」によれば、消費者のおよそ80.8%が普段に何かしらの冷凍食品を購入すると回答しており、そのまま食べるためだけでなくお弁当用の冷凍食品や料理の素材として使用するための冷凍食品にもニーズが高くなっていました。

※参照元:株式会社クロス・マーケティング「冷凍食品に関する調査(2023年)」(https://www.cross-m.co.jp/news/release/20230222/

販売場所・シーンによるニーズの違い

コンビニ

冷凍食品を購入する場所として、コンビニは身近なものの1つです。なお、冷凍食品は保存を目的として凍結されている食品であり、凍ったまま飲食するアイスクリームなどは冷凍食品として扱われません。

コンビニで購入できる冷凍食品には冷凍うどんや冷凍そばのように調理を前提としているものから、冷凍チャーハンや冷凍パスタのように電子レンジで温めるだけで飲食できるものまで色々なものがあります。そのため消費者のニーズとしても普段の食事から備蓄食料まで色々なものが考えられます。

スーパー

日常の食材などを購入するスーパーには様々な冷凍食品が陳列・販売されていて、その用途は普段の食事に供するものだけでなく、お弁当用のおかずやある程度の保存を目的とした食材まで多種多様です。

加えてスーパーでは冷凍食品を対象とした割引セールが実施されていることもあり、コストを抑えながら色々な冷凍食品を購入したい人にとってスーパーは便利な場所の一つといえます。また近年はコンビニ同様にスーパーのPB冷凍食品も増えていて、自社独自の商品展開を行っているスーパーもあります。

ドラッグストア

医薬品や日用雑貨などを購入できるドラッグストアでは、一定規模の店舗において店内の一部に冷凍食品を陳列販売していることもあります。

スーパーと比較すれば商品の種類や量は少なくなりますが、それでもドラッグストアは普段使いに便利な冷凍食品を選定していて、日用品の買い物ついでに食料を購入できる点がメリットです。

通販・サブスク

お取り寄せグルメとして冷凍食品の通販は人気のジャンルであり、特にコロナ禍で家食の割合が増えた際には日々の食生活へ彩りを添える楽しみ方の1つとして様々な冷凍食品や冷凍グルメが広がりました。

また、あらかじめ契約しておくことで都度注文をしなくても定期的に食品を届けてくれるサブスク形式のフードデリバリーも普及していて、一定期間の食事をまとまって配達してくれるタイプのサブスクでは冷凍食品タイプのメニューが多く採用されています。

自動販売機

冷凍食品を専門に取り扱う自販機が現れています。冷凍食品の自動販売機は24時間営業の無人店へ導入されていたり、人気の飲食店の軒先などにその店のメニューを冷凍食品として販売する自販機が設置されていたりします。

取り扱っている食品の種類も様々であり、テーマ性に特化した食材を24時間購入できるとして生活スタイルが多様な都市部などで需要があります。

データ分析の活用事例

ニチレイフーズ(冷凍食品メーカー)

食品メーカーとして様々な食品を開発・販売しているニチレイフーズでは、日立とタッグを組んで開発した協創AI技術による自動化システムを導入していて、その中の1つにビッグデータとデータ分析技術を活用した冷凍食品の管理システムが存在しています。

あらかじめ様々な食品や食材のデータを学習させて特徴を分析することで、異物や不良品の識別や検知を自動化できます。

※参照元:ニチレイフーズ(https://www.nichireifoods.co.jp/news/2018/info_id5715/

味のちぬや(冷凍食品メーカー)

香川県三豊市の冷凍食品メーカーである味のちぬやでは、冷凍コロッケや冷凍とんかつといった食品を色々と販売していて、その調理工程や製造に関連したコストの合理化と人材マネジメントの適正化の評価基準として、各種データ分析を利用しています。

また2010年の大雨によるジャガイモの不作といった危機においても、売上高をデータで比較することで事業戦略の立案を下支えしました。

※参照元:帝国データバンク(https://www.tdb.co.jp/bigdata/book/case4.html

ヒット商品で売上拡大を目指す!
コンビニへ商品を卸す
NB食品メーカー

IDレシートBIツール
フェリカネットワークス
「IDレシートBIツール」公式サイト画面キャプチャ
引用元HP:「IDレシートBIツール」
公式サイト(https://receiptreward.jp/solution/)
おすすめの理由
  • 大手コンビニ3社(セブンイレブン/21,592店舗、ファミリーマート/16,259店舗、ローソン/14,643店舗)の顧客データを分析し、売れ筋商品や不人気商品を特定。人気商品の特徴を基に、新商品の開発や既存商品の改良を実施できる。
  • JANコードのない商品の分析ができるため、主要外食400チェーンのデータも網羅。それにより、消費者の嗜好とトレンドを取り入れた商品開発を検討できる

分析データの活用例を見る

商品改良や適切な売値で利益UP!
スーパーへ商品を卸す
PB食品メーカー

real shopper SM
ショッパーインサイト
「real shopper SM」公式サイト画面キャプチャ
引用元:「real shopper SM」
公式サイト(https://shopperinsight.co.jp/service/)
おすすめの理由
  • 複数のスーパーの生鮮食品や惣菜を含むID-POSデータを横断的に確認し、地域ごとに異なる消費者のニーズを把握。嗜好や購買パターンを理解し、商品改良につなげられる
  • 自社ブランドの値引き額、値引き率での売上変化や購入者の質を分析し、適切な価格を探索できる。それによって売上と利益を最大化。

分析データの活用例を見る

継続顧客の割合を増やす商品開発!
ドラッグストアへ商品を卸す
化粧品メーカー

SOO Dashboard
Segment of One & Only
「SOO Dashboard」公式サイト画面キャプチャ
引用元:SOO Dashboard
公式サイト(https://www.segone.jp/soo-dashboard)
おすすめの理由
  • 1,300店舗のドラッグストアの購買データから、ブランド構造分析でブランドの新規購入、継続購入、離反の割合を確認でき、継続顧客を増やすための戦略を立案できる。
  • ドラッグストアに特化したID-POSデータ分析。年齢、性別、購買頻度別の売上データから顧客セグメントごとの嗜好を把握できる。

分析データの活用例を見る

※セブンイレブンの店舗数(国内):2024年7月末時点
※ファミリーパートの店舗数(国内):2024年7月末時点
※ローソンの店舗数(国内):2024年2月末時点

レシートを活用した購買行動データ分析とは?