バスケット分析とは消費者がレジで商品を購入した際に、商品カゴ(バスケット)にどのようなアイテムが入っているのかを一つの集合体としてデータ化して比較検討する手法です。
例えばレトルト食品のバスケット分析をする場合、レトルト食品と一緒に購入されやすい商品をピックアップしたり、客層や年齢層によってどのような購買傾向があるのかを比較検討したりできます。
ABC分析とは特定のジャンルの商品について購買実績や商品ごとの売上をチェックした上で、売上の良い順にAランク、Bランク、そして売上の良くないCランクへと分類する分析方法です。
必然的にAランクの商品は優先的に製造・発注・販売することが効果的と考えられ、逆にCランクの商品は売上構成比が少ない商品として販売戦略を見直すべきとなります。
クロス・マーケティングが2021年に行った冷凍食品・レトルト食品に関するアンケート調査によれば、全国の20~69歳の男女(1,100サンプル)にとって多くの人がレトルト食品の購入動機に「時短になるから助かる」というニーズを抱いているということが分かりました。またレトルト食品を選択する基準として、こだわりのメーカーや人気のブランドといった要素だけでなく、フライパンや鍋などを使わなくても調理が可能で簡単に食べられるといった利便性が重視されていることも判明しました。
なお、コンビニやスーパーなどが販売しているプライベートブランド(PB)食品については、「商品によっては購入することがある」という人が回答者のおよそ6割を占めており、ユーザーニーズへ上手にマッチできれば有名ブランドでないPBレトルト食品にも一定の需要があると分かります。
コンビニもレトルト食品は販売されており、スーパーや専門店と比較すれば商品数や種類は少ないもののコンビニ各社のPBレトルト食品などお得な価格帯で販売されている商品もあります。
コンビニでレトルト食品を購入する人には調理の手間を省きたい人や時短ニーズのある人、また食事に1品を追加したい人などが考えられ、逆にまとめ買いニーズはあまり大きくないと考えられるでしょう。
レトルト食品が一般的に最も購入されやすい場所として、やはり日常の食品を購入する場所として人気のスーパーが代表的なものに挙げられます。
スーパーではテレビCMでもおなじみの人気商品や有名ブランドのレトルト食品が色々と取りそろえられており、価格帯もコンビニなどと比較すれば低価格に保たれているといった要素もニーズに影響しています。
ドラッグストアもまた店舗の規模によってはスーパーと同様にレトルト食品を販売しており、価格帯もコンビニなどより比較的安価となっていることが一般的です。
商品数についてはスーパーより劣ることが多い反面、日用品や雑貨といった商品を購入するついでにレトルト食品を購入する場所として便利です。
ディスカウントストアでは食品や飲料を取り扱っている店もあり、特に大型店や大規模ディスカウントストアでは一般的に販売されているレトルト食品だけでなく、珍しいレトルト食品やエンターテインメント性のあるレトルト食品といった商品が取り扱われていることもあります。また、金額面でのメリットがありますのでまとめ買いをしやすいです。
スーパーなどで購入できるレトルト食品を安価にまとめ買いしやすかったり、地域限定のレトルト食品やレアな食材を使ったレトルト食品といった珍しいアイテムを購入したいといったニーズへも対応できます。またサブスク形式で定期購入している人もいます。
通販のお取り寄せグルメとしてもレトルト食品は人気のジャンルです。
レトルトカレーなどのメーカーとして有名なハウス食品ではアスクルとタッグを組み、ビッグデータを利用したデータ分析によってEC限定のレトルトカレーの開発と販売を行っています。
商品開発にユーザーの声を集めて分析した結果を反映することで、効率的なマーケティング施策を実施しながらリピーターの育成や新規顧客の獲得を目指しているようです。