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カップ麺のデータ分析

どんな分析手法がある?

ABCL分析

ABCL分析は、パレートの法則にもとづいた従来のABC分析へ、商品ロイヤルティ(Loyalty)としてリピート率の要素を加えたデータ分析手法です。ABC分析はカップ麺の売上総額における主力商品や不人気商品といった優先順位の決定に貢献しますが、さらにリピート率を反映させることで今後の販売量の推移や在庫の重要性も検討できます。

バスケット分析

バスケット分析は買い物かご(バスケット)の中身をチェックし、それぞれの消費者が同時購入している商品を分析し、 それぞれの関連性や消費者の関連購買行動などを検討するデータ分析の方法です。

バスケット分析ではカップ麺と一緒に購入されやすい商品を調査することで、商品開発や販売戦略のヒントにすることができます。

カップ麺の市場動向

日本人にとってラーメンは国民食の1つともいわれるほど人気の食品で、それを自宅で気軽に楽しめるインスタントラーメンやカップ麺は日本国内だけでなく世界中で多くのファンを獲得しています。また、ラーメンブームに合わせて日本各地のご当地ラーメンや有名ラーメン店の味を再現した企画商品も積極的に開発されており、コンビニ各社でもプライベートブランド商品としてカップ麺を販売しています。。

加えて、2019年末から発生した世界的なコロナ禍の影響を受けて、ラーメン店を含めた飲食店は全国で営業停止や短縮営業が余儀なくされてしまい、そのような中で少しでもラーメンを楽しみたいと考える人のニーズを受けてカップ麺の購入率が増加したことは見逃せません。コンビニ限定のカップ麺といった商品も販売されていて、消費者から愛される商品ジャンルといえます。

食品値上げの影響は?

美味しくて多種多様なカップ麺は、ラーメン好きだけでなく家事の負担を軽減したい人や外食が面倒な人などにも人気で、幅広い世代で愛される食品です。しかし、ロシアとウクライナ情勢によって麺類の原料となる小麦の価格高騰や、カップ麺の容器など石油製品の製造に必要な原油の価格高騰など、世界的にカップ麺を取り巻く状況の悪化が継続していることも事実です。

実際、2023年6月にはカップ麺を製造・販売している食品会社が一斉に商品の値上げを行っており、物価上昇の象徴として扱われています。

※参照元:NHK|値上げ2023年6月 食品や飲料で3500品目余 カップ麺の価格は?(https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20230601a.html

シーンによる購入ニーズの違い

コンビニ

コンビニには定番のカップ麺やコンビニ限定のカップ麺、またコンビニ各社のPB商品が色々と販売されていて、定期的に新商品との入れ替えなども行われています。カップ麺を気軽に買える場所としてコンビニは定番で、近年ではイートインを整備しているコンビニも増えていて店で買ったカップ麺などをそのまま店内で食べることも可能です。

スーパー

スーパーは、カップ麺を含めて日常の食品や飲料を購入する場所として広く利用されています。近所のコンビニでなくスーパーまで足を伸ばしてカップ麺を購入する人は、1食分だけを購入するのでなく、備蓄食料としてカップ麺をまとめ買いすることもあり、価格面でもコンビニより比較的安く売られていることは有利に働きます。

ドラッグストア

食料品や生活雑貨などを販売しているドラッグストアでも、スーパーと同様にカップ麺を購入することができます。また特に全国チェーンのドラッグストアの場合は独自の仕入れルートを構築していて、カップ麺の販売価格をコンビニよりも安く抑えています。日用品や医薬品の買い物ついでにカップ麺を変える場所として人気です。

ディスカウントストア

大型ディスカウントストアでは食品を取り扱っている店舗もあり、その中にカップ麺が含まれているケースは少なくありません。また若者や外国人など幅広い客層が訪れるディスカウントでは、一般的なスーパーやコンビニ、ドラッグストアでは見られないような海外製のカップ麺や限定商品など珍しいカップ麺が販売されていることもあります。

通販・サブスク

コロナ禍で全国的にECサイトの需要が拡大し、また全国の飲食店やレストランチェーン、食品メーカーなども独自の通販サービスやお取り寄せグルメといったサービスを開始しました。そのような中で、全国のご当地カップ麺をまとめ買いできるネット通販は多くの人に利用されていて、サブスク方式の定期購入サービスを利用している人もいます。

データ分析の活用事例

サンポー食品(食品メーカー)

佐賀県に本社を置くサンポー食品は2021年に創業100周年を迎えた食品メーカーで、九州のご当地ラーメンを再現したカップ麺などを含めて年間1000種以上の商品開発を行っています。一方、多様化するニーズに合わせてマーケティング調査を効率化するため、現在はアナログ的情報収集から脱却してデータ分析ツールを導入しています。

※参照元:日経メディアマーケティング|さまざまな食のトレンドを多角的にデータ分析カップめんの開発・販促にいかす(https://www.nikkeimm.co.jp/casestudy/detail/id=1771

日清食品(食品メーカー)

世界的な食品メーカーであり様々なカップ麺やインスタントラーメンを販売する日清食品では、ビッグデータを活用して経営戦略を構築するデータドリブン経営の実現に向けて、データウェアハウスを構築してデータ分析業務を内製化しました。またデジタル技術による工場の自動化や省力化にも取り組むなどIT施策を強化しています。

※参照元:ZEAL|日清食品ホールディングス株式会社(https://www.zdh.co.jp/customer/nissin-2/

ヒット商品で売上拡大を目指す!
コンビニへ商品を卸す
NB食品メーカー

IDレシートBIツール
フェリカネットワークス
「IDレシートBIツール」公式サイト画面キャプチャ
引用元HP:「IDレシートBIツール」
公式サイト(https://receiptreward.jp/solution/)
おすすめの理由
  • 大手コンビニ3社(セブンイレブン/21,592店舗、ファミリーマート/16,259店舗、ローソン/14,643店舗)の顧客データを分析し、売れ筋商品や不人気商品を特定。人気商品の特徴を基に、新商品の開発や既存商品の改良を実施できる。
  • JANコードのない商品の分析ができるため、主要外食400チェーンのデータも網羅。それにより、消費者の嗜好とトレンドを取り入れた商品開発を検討できる

分析データの活用例を見る

商品改良や適切な売値で利益UP!
スーパーへ商品を卸す
PB食品メーカー

real shopper SM
ショッパーインサイト
「real shopper SM」公式サイト画面キャプチャ
引用元:「real shopper SM」
公式サイト(https://shopperinsight.co.jp/service/)
おすすめの理由
  • 複数のスーパーの生鮮食品や惣菜を含むID-POSデータを横断的に確認し、地域ごとに異なる消費者のニーズを把握。嗜好や購買パターンを理解し、商品改良につなげられる
  • 自社ブランドの値引き額、値引き率での売上変化や購入者の質を分析し、適切な価格を探索できる。それによって売上と利益を最大化。

分析データの活用例を見る

継続顧客の割合を増やす商品開発!
ドラッグストアへ商品を卸す
化粧品メーカー

SOO Dashboard
Segment of One & Only
「SOO Dashboard」公式サイト画面キャプチャ
引用元:SOO Dashboard
公式サイト(https://www.segone.jp/soo-dashboard)
おすすめの理由
  • 1,300店舗のドラッグストアの購買データから、ブランド構造分析でブランドの新規購入、継続購入、離反の割合を確認でき、継続顧客を増やすための戦略を立案できる。
  • ドラッグストアに特化したID-POSデータ分析。年齢、性別、購買頻度別の売上データから顧客セグメントごとの嗜好を把握できる。

分析データの活用例を見る

※セブンイレブンの店舗数(国内):2024年7月末時点
※ファミリーパートの店舗数(国内):2024年7月末時点
※ローソンの店舗数(国内):2024年2月末時点

レシートを活用した購買行動データ分析とは?